Miura Guitars USA MB-1 #011
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ベース
数日前にこの楽器を「非表示」にしたのに気づいた方がいらっしゃるかもしれません。
この楽器は、私たちにとって 2本目に仕入れた Miura Guitars USA, Inc の MB-1 で、それはかなり前の事です。
はっきり言ってしまえば「売残り」なのです。大手楽器店なら、大幅値下げ、場合によっては赤字でも現金化といった、いわゆる在庫処分になってしまう運命の個体なのでしょう。
こういうのって、メーカーさんは勿論、我々小売店や、ユーザーであるお客さんにとっても、実はあまり良い事って無いんじゃないかな?と昔から思ってきました。仮にすごく安く販売してとして、本当に愛してくださるユーザー様の元へとお届け出来たのであろうか?という疑問がついてくるからです。
私達は物売りとして考えます。売れ残っている理由を。そして改善できるなら、そこにアプローチして、時にはメーカーさんに訴えて、商品の改良を目指すべきではないかと。
特に本機は米定価 $6000 の楽器で、今は殆ど使用出来ていないマダガスカル・ローズウッドを使った指板だったり、ラリー・ロビンソン作の贅沢過ぎるインレイであったり、もはや入手が不可能となった5弦用バダスが搭載されていたりと、市場にある Miura Guitars USA の中で、どう考えても最上の一本であったりするので尚更です。
そして本機がこれまで売れなかった理由を検証しましたところ、結論はエレクトロ二クスではないか、となりました。
オリジナルは、Aguilar DCB-D2 デュアルコイルPU と、East U-retro のプリアンプでした。コントロールレイアウトも、若干煩雑な印象だったかもしれません。
今回それを踏まえて、PU を Aguilar Super Single へ、プリアンプをMiura オリジナルの IBBI 製に換装しました。そして、あえて 2V 1T, TREBLE/BASS , MID/FREQ へと改めました。トーンは、ノブを引っ張ってパッシブにしたときのみ活きる設定で、アクティブ時には回路から完全に分断されるようにしています。
PU のシングルコイル化と、18Vで駆動する最速プリアンプを搭載することにより、本機は、まさに「生まれかわった」といった表現が相応しい変貌を遂げました。
こうしてようやく自信を持ってオススメ出来る最高の一本になりました…今更ながら。
以前も長期在庫に成る程、楽器が良くなる barchie's というのは主張した事がありましたが、今回はそんな中でも決定版です。協力いただいた三浦さんと、竹内さんへの感謝の一本、是非お試しください。
以下当初の説明文です。
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当店にとって2本目の Miura Guitars USA, Inc MB-1 最初の入荷が実質#001だったのに対して、今回は#011、何だか数字にも縁があります。
グロス塗装で黒く塗りつぶされたホンデュラス・マホガニーは、PRS のギターや、かつてのZON的な雰囲気もあります。赤いトップと併せてとても締まったルックスになっていますね。
実際、輪郭のはっきりとした、見やすいトーンと、ワイドバンドなエレクトロニクスで、非常に現代的かつ使いやすい音色になっています。Xotic にはなかった特性が、新鮮且つとても気持ちのよい楽器になっています。
米価格 $6,000.00 の楽器。
Body: Quilted Maple Top Honduran Mahogany Back
Neck: Maple 3Piece
Fretboard: Madagascar Rosewood
PU: Aguilar DCB-D2
Pre-Amp: East U-retro